調律師の学科試験とは [調律]
一言で調律師といえば「ピアノの音を合わせる仕事」であり、技術者的な印象の強い職業だと思います。
が、実はこの調律師という職業は「知識」ももちろん必要です。
この知識を試すいわゆる「学科試験」が先日行われました。
「ピアノ調律師技能検定」と呼ばれるもので毎年行われ、「学科試験」と「実技試験」に分かれております。
3級、2級、1級とレベル分けもしてあり、それぞれ求められる技能が変わります。
では、この調律師学科試験というのはどの様な問題なのか、皆さま是非チャレンジ。
【正誤問題】
・「Ais」「B」は異名同音である。
・ヘンデルは、古典派の作曲家である。
・1点ハ音は、ピアノの鍵盤で52Cに当たる。
・長3度を2つ重ねた音程は、長6度である。
・音速は、波長と振動数の積である。
・ソナタ形式は、2つの主題と2部構成で作曲される。
・チェンバロの有効弦長は、駒とプレクトラムの位置で決まる。
・シントニックコンマは純正律と平均律の完全5度の差を意味し2セントである。
・テーラーの公式によると振動数は張力の平方根に反比例する。
・平均律の長3度は純正調の長3度(F-Aなど)に比べ、14セントの差がある。
・アップライトピアノのペダル交換では、必ず底板を外す。
なかなかの問題が多いですよね。
ピアノその物への問題、構造、調律知識はもちろんメカニックの問題や修理について。
音楽の基本知識から作曲家、楽曲への知識も求められます。
他にも歴史も必要。
でもまだ上記は正誤問題、いわゆる丸バツ問題…、まぁ迷ったら鉛筆転がして…
この他にも多肢択一問題があり、3級は三択、2級は四択、1級は五択から回答しなければなりますせん。
レベル的には3級が楽かとも思われますが、いえいえやはり様々な分野の知識を広く知っておく必要があります。
下に学科試験の過去問題リンクを貼っておきますので更に興味のある方はどうぞ。
文章:桃太郎
画像は本年度の学科試験問題の一部