アップライトピアノのカバー [ピアノのこと]
「ピアノには絶対カバーをかけてあげた方がいいんですよね?」
とお客様から聞かれることがあります。
インテリアに合わせて少し華やかにしたい、傷や汚れがピアノに付かないようにしたい、ピアノにはみんなカバーが付いているイメージだからなんとなく必要なのかなと思って…など、理由は様々ですが気になる所ではありますよね。
結論から申し上げますと、一般的な家庭でピアノを使用する場合カバーは必須ではありませんし、
かけなくても全く問題はありません
むしろ、かけるカバーの種類によってはピアノに悪影響を与えてしまうこともあります
例えばアップライトピアノの場合、
・オールカバー(ピアノ全体を覆うタイプ)
・ハーフカバー(鍵盤蓋の下あたりまでを覆うタイプ)
・トップカバー(屋根全体を覆うタイプ)
というように、覆う範囲の違いでカバーの種類が分かれております。
「じゃあピアノ全体を覆えるオールカバータイプの物なら汚れも傷も付かないし安心ね!!」
と思われる方が多いのですが、実はこれは大きな間違い。
確かにオールカバーはピアノ全体をカバー出来るので傷や汚れ等は付きづらくなりますが、逆に通気性は非常に悪くなってしまいます。
するとカバーの中に湿気がこもってしまい、やがてその水分がピアノ内部の部品に悪影響を与え、鍵盤が動かない・音色がなんだかおかしい・内部の金属の部品が錆びてしまう等といったトラブルの原因へと繋がっていってしまうのです
それでは、どのようなカバーを選べば良いのか。
オススメはトップカバータイプの物です。
ピアノ上部だけをカバーしてくれるので湿気をこもらせてしまうということもありませんし、多少ではありますが汚れ等が付くのを防止することも出来ます。
こんなレースタイプの物も素敵
他にも、自作のレースをふんわりかけたり、着物の帯を屋根の部分に垂らしてカバー代わりにしているお客様もいらっしゃいました!
黒一色のピアノがお部屋に合わない…という方は少しカバーを工夫してみるとまた印象が変わるかもしれませんね
あ、カバーを使用される場合は定期的に洗濯をしてあげることもお忘れなく。
もちろん、ピアノを拭くのもお忘れなきようお願いします
おがた