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寒い日のピアノ調律 [調律]

今年は暖冬と言われてはおりますが寒い事には変わりません。ますます寒さも深まる2月になりました。

image0.jpgさっそく写真ですが、朝いちばんにホールに伺った際のピッチの状態。

ホールのピアノは普段「ピアノ庫」という専用の保管庫にしまってあるわけですが、ステージ上にピアノを持ってきても冬場はピアノもステージも冷えている為、ピッチも高めに上がってしまっている事があります。

写真では49A(再低音から数えて49番目、ラの音)が「443Hz」に。

実はこのピアノは数日前に私が「442Hz」で調律して演奏会で使われたのですが、気温変化によってこの様になったのです。

さて、ピッチが高くなっているからといって、すぐ音を下げてはいけません。

特に演奏会では本番中に空調も入って照明もしっかりあたります。つまり温度は上昇しピアノも温められてピッチも下がってきます。

写真の温度計では17.3℃を記録しておりますが、この後確実に25℃を超えます
こちらのホールに限らず、自分自身がよく伺う所では普段から様々なシチュエーションでの気温・湿度を覚えておく事も重要です。

もちろんその日その日による使用方法の違い→「舞台反響板の有無や、照明のあて具合、ピアノの屋根が全開なのか閉じて使うのか」このあたりも加味して考える必要があります。

そしてこの「温度変化」を見越して考える事が調律師には大変重要です。


早く暖かくならんかなぁ。。

文章:桃太郎

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調律師の運指 [調律]

90946FE2-3C67-4A25-A900-1AF982E82916.jpegこの難解なフォームは演奏ではなく、調律師がピアノ調整をする際に行うフォームです。(個人差があります)

この様な、演奏時にはなかなかしない動きを調律師はちょいちょい求められます。


もちろん演奏者の様に弾くような動作も必要ですが、調律師の弾く動作といえば「半音階」。兎にも角にも「半音階」。カッコよく言えば「クロマチック・スケール」。音を半音ずつ連続で弾くやつです。

調律師になるにはこれが出来ないといけません。たぶん。っていうか調律師になると気が付いたら半音階パフォーマーに。

他の楽器店にこっそり遊びに行っても、つい半音階で弾くので勘のいい店員さんからは身バレします。


さて、この半音階は音やタッチを1音1音確認するのに用いられたり、全体的な音・タッチの繋がりを確認するのにも使われます。

調整の際はあくまで機械的に弾くことで確認をしますが、最終的には演奏者・演奏を意識して確認する事も重要です。


「調律師はピアノを静の部分でみている。しかしピアニストはピアノを動の部分でみている」。これは私が昔お世話になった調律師の方から言われた言葉ですが、調律師が調整している時のピアノは止まっている状態(静)で行うため、ピアニストが弾いている時の動きと(動)は違うという事です。

この差はとても大きく、常に演奏者の立場になって考える必要があるわけですね。


文章:桃太郎



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調律師の学科試験とは [調律]

一言で調律師といえば「ピアノの音を合わせる仕事」であり、技術者的な印象の強い職業だと思います。

が、実はこの調律師という職業は「知識」ももちろん必要です。

この知識を試すいわゆる「学科試験」が先日行われました。

「ピアノ調律師技能検定」と呼ばれるもので毎年行われ、「学科試験」と「実技試験」に分かれております。

3級、2級、1級とレベル分けもしてあり、それぞれ求められる技能が変わります。

では、この調律師学科試験というのはどの様な問題なのか、皆さま是非チャレンジ。

【正誤問題】

・「Ais」「B」は異名同音である。

・ヘンデルは、古典派の作曲家である。

・1点ハ音は、ピアノの鍵盤で52Cに当たる。

・長3度を2つ重ねた音程は、長6度である。

・音速は、波長と振動数の積である。

・ソナタ形式は、2つの主題と2部構成で作曲される。

・チェンバロの有効弦長は、駒とプレクトラムの位置で決まる。

・シントニックコンマは純正律と平均律の完全5度の差を意味し2セントである。

・テーラーの公式によると振動数は張力の平方根に反比例する。

・平均律の長3度は純正調の長3度(F-Aなど)に比べ、14セントの差がある。

・アップライトピアノのペダル交換では、必ず底板を外す。



なかなかの問題が多いですよね。

ピアノその物への問題、構造、調律知識はもちろんメカニックの問題や修理について。

音楽の基本知識から作曲家、楽曲への知識も求められます。

他にも歴史も必要。

でもまだ上記は正誤問題、いわゆる丸バツ問題…、まぁ迷ったら鉛筆転がして…


この他にも多肢択一問題があり、3級は三択、2級は四択、1級は五択から回答しなければなりますせん。

レベル的には3級が楽かとも思われますが、いえいえやはり様々な分野の知識を広く知っておく必要があります。

下に学科試験の過去問題リンクを貼っておきますので更に興味のある方はどうぞ。

文章:桃太郎




画像は本年度の学科試験問題の一部


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調律師との会話 [調律]

先日美容院に行きまして、いつものスタッフの方にカットしてもらってる時「ふと」思った事。
「よく会話をしながら集中して出来るなぁ」
美容師さんと調律師、職種は全然違いますが作業中にお客様とお話する事は多いです。
美容院での会話は世間話をしながら、でも手元は確かな技術を持ってカットされるわけです。凄い事です。


以前お客様から頂いたご質問、

「調律作業中って話しかけても大丈夫ですか?」

お答えは「調律中はご遠慮いただければ」とお話しさせて頂きました。
でも作業前後でしたらご質問・ご要望等はぜひぜひお聞かせ下さい!

特にピアノについて気になる事はおっしゃってください。

やはり調律中は「音」を聴く事・合わせる事に集中しておりますのでご理解頂きたいですが、本来はピアノに対しての事や使い方、管理の事、他にも色々な情報が調律師にとって必要な事ですし、最終的にお客様のご希望の状態に出来ればと思います。

でも、もちろん世間話も大好きですのでぜひぜひどうぞ!!


文章:桃太郎

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調律師に必要なもの [調律]

「ピアノを調律する」という事にどのようなイメージをお持ちでしょうか。
お客様の多くからは「耳が良くないと出来ない、耳が良いんですよね」と言われる事が多いです。
もちろん音を聴き分ける仕事ですので必要なセンスではあります。
が、音を聴くという事も大事ですが、「音をとめる」という技術も非常に大事になります。

14751281417740.jpg音を合わせるという作業は、弦を巻いております「チューニングピン」というピンを工具で回して弦一本一本適切な音に合わせるのですが、この「合わせる」という作業が非常に熟練を要します。
ピンの回り具合などがピアノによって違い、上手く扱わないと「後で音が変化する」という事が発生します。
つまり、調律したはいいが演奏中・演奏後に狂ってしまう、という事につながります。


これは耳が良い悪い以前の問題で、やはりすぐに狂ってしまうような調律の合わせ方では問題ですし、ピアノ練習・演奏になりません。


調律師に必要なスキルは音を聴き分ける事とならびに、音を上手くとめるという技術が必要です。
もちろん技術ですのでひたすら訓練あるのみの厳しい世界です。


文章:桃太郎




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