屋根と蓋で音が変わる [ピアノのこと]
ピアノの外装の状態で音が変わります。
と、いきなりな話ですが、想像して頂くとグランドピアノの屋根が①閉じている②半開③全開、さらには④屋根外し、それぞれの状態で聴こえてくる音が変わります。
一般的にご家庭では屋根が閉じた状態が多いですが、開けて弾いて頂く事で今までに聴こえてこなかった音色や、繊細なニュアンスが出てくる事に気付くと思います。
アップライトでも天井の蓋を開け弾く事で音色がハッキリします。
さて、コンサート会場の本番のグランドピアノでは屋根全開が多いです。例えば近々コンクールや発表会がある場合自宅ピアノの屋根も開けて弾いて頂く事で、「少しでも音の広がる本番のイメージを掴んでいく」というのも方法かもしれません。
写真は、かの有名なグレングールドのゴルトベルク変奏曲の演奏動画から一コマ。
ピアノの鍵盤蓋が外されています。
ここでの「蓋を外すという」意味・行為には様々な憶測が。
ただ、先程までの話と同様、この鍵盤蓋を外すだけでも本当に聴こえてくる音が変わります。
録音を通して我々が聴く事の出来る音と、この時グールドの聴いていた音、どの様に違うんでしょうね。
文:桃太郎