ピアノ調律に適した時期なんてあるの? [調律]
調律に適した時期というのはあるのでしょうか。
この時期、暑さも湿度も落ち着いた過ごしやすい時期ではあります。
が、これから気温も下がっていきますし、エアコンで室内を温めれば乾燥がすすんできます。
が、これから気温も下がっていきますし、エアコンで室内を温めれば乾燥がすすんできます。
写真をご覧下さい。
これは今年の冬、ホール調律の際に撮ったもの。
ホールでは通常442Hzで調律しておりますが、ご覧の様に測定すると443Hzになっています。
気温にご注目頂くと17℃。寒いですね。
この様に気温が下がってピアノが冷えてきますとピッチが上がってくるのです。
もちろん気温が上がってきますとピッチは下がってきますので、ホールではステージ空調や照明で温まって442Hzに落ち着いてきます。ですからこの気温下で443を下げてはいけません、本番中に余計に狂ってしまいます。
この様に季節的な変化や空調の状態によってピアノの状態は随時変化しますので、ご家庭での調律は「いつやるか」というポイントより「今どの様な状態で、それが何きっかけで発生したか?そして今後どの様な変化をもたらすか」まで考慮する必要があります。
状態の変化(狂い)が大きい場合は、また反対の時期に大きく変化する恐れがありますので必ず原因を追求・改善しないと「イタチごっこ」が続く事になります。
そんな環境下ではせっかくのピアノも価値ある状態で弾く事が出来ず非常に勿体なく、演奏者の練習の妨げにもなりますので注意が必要です。
私たちの仕事はピアノのケアも当然ですが、定期訪問をしながら「設置環境」もアドバイスしていく事でより良いピアノライフをご提案しております。
文章:桃太郎