秋の名盤 [CD・DVD]
もう10月も半ばになりました。
日中は何をするにも大変すごし易く、朝晩はちょっと肌寒く感じられます。
と言うわけで、そんな「秋」の訪れを感じる曲を、、。
アルトサックス奏者の「キャノンボール・アダレイ」のアルバム、
『SOMETHIN' ELSE』 より、一曲目、「枯葉」。
「枯葉」といえばシャンソンで有名な曲で、もちろんジャズでも様々なプレイヤーに演奏されているという、超有名曲。
メロディーも大変美しい上に、曲のコード進行もアドリブしやすい構造の為、今でも多くのプレイヤーに愛されています。
以前、ピアニスト「ビル・エヴァンス」の「枯葉」は名演である事に、少し触れましたが、今回のアルバム「SOMETHIN' ELSE」はさらに名演の「枯葉」が聴けます。
1958年3月に「ブルーノートレーベル」に録音されたこのアルバム。
アルトサックスのキャノンボール・アダレイのリーダーアルバムですが、実際のリーダーはトランペット奏者、ジャズの帝王「マイルス・デイヴィス」。
と、まあ、この辺りの事を書き出すと、キリが無く書き続けられそうなので止めときますが、とにかくこのアルバムの「枯葉」は震え上がります。
ピアノの事も少し。 演奏しているピアニストは「ハンク・ジョーンズ」。
今年5月に惜しくも無くなった名ピアニストです。 昔TVのコマーシャルで「ヤルモンダ!」と言う名ゼリフを残してくれました。
このアルバムでは、彼の、まるで水玉が転がるような透明感のあるピアノが堪能出来ます。
そしてマイルス・デイヴィスの、美しく、今にも消え入りそうなトランペットの音色が、いっそう「枯葉」を切なく美しいものに感じさせてくれます。
ジャズ名盤ランキングでは、ほぼ必ずといっていいほど1位にランクされる超名盤。 秋の夜長にぜひ。。。m
夏にちなんだ名盤 [CD・DVD]
暑い、いつまでたっても暑いです。夏バテも延長気味で、何をするにもぐったりですが、音楽で少しリラックスしましょう。
ジャズピアニスト、ハービーハンコックのアルバム、「ガーシュウィン・ワールド」から「サマータイム」。
この曲はクラシックでもお馴染みの作曲家「ジョージ・ガーシュウィン」によるフォークオペラ「ポーギーとベス」からの曲。
ジャズでは演奏される機会の多いこの曲、このアルバムでは素晴らしいアレンジに美しい録音。さらに、ジョニ・ミッチェルの歌声と、あのスティーヴィー・ワンダーがハーモニカで加わるという贅沢振り。しっとりと聴き応えのあるサウンドに、体温がクールダウン間違いなし。
他の収録曲では、名ジャズピアニスト「チック・コリア」も加わったりと、聴き所満載。
暑い残暑、少しクールになるにはお勧めな一枚です。。。m
雨の名盤 [CD・DVD]
雨が続くこの時期、おすすめの名盤、名演があります。
モダンジャズピアニスト 『ソニー・クラーク』
彼がまだ20代半ばで録音したアルバム、ソニーズ・クリブから、『come rain or come shine』。
降っても晴れても、、というこの曲。ジャズスタンダードで色々なプレイヤーが録音していますが、ソニー・クラークのは格別です。
彼のピアノはとても小粋で、リズムも独特。聴けば聴くほど、彼のねばる様なピアノスタイルに、のめり込んでいきます。
ただ彼はこの様な名録音を多く残しつつも、たった31歳という若さでこの世を去ってしまいます。
そんなソニークラーク、このアルバム以外にも、名演は多いです。是非お勧めのジャズメンです。。m
ゴールデンな名盤 [CD・DVD]
5月です。
ゴールデンウィークですねぇ。どこに行っても、あちこち混んでますね。お出掛けされても渋滞でイライラってしますよね。そんな時は音楽でリラックスしませんか?
ゴールデンウィークにちなんでゴールデンなピアノ曲。
ジャズピアニスト『レイ・ブライアント』の代表曲、『ゴールデン・イアリングス』。
クリスマスイブ産まれのレイブライアント。とにかくピアノの音がキレイです。
ちょっと土臭い感じもありますが、どこか洗練されていて聴く者を飽きさせません。
このアルバム録音は、もう50年以上も前ですが、古臭さなどは全く無く、とてもバランスよく録音されています。
仕事柄、ピアノ演奏は、ついイロイロ気になって聴いてしまいます。最近はどこかに外食に行っても結構ジャズピアノはBGMで流れてますので、気になってしまい食事に集中できないこともしばしば。。。
しかし、いつも思うのは、古い時代のピアノ録音ってホントに現代と違うな~って。これはクラシックもそうですが、楽器の違いもそうですし、録音によっても違います。
そのあたりの違いもちょっと気にかけながら、音楽を訪ねるもどうでしょう。。 m
4月の名盤 [CD・DVD]
4月になり、早幾日が過ぎました。月初めはほぼ真ん丸だったお月様がもう半分に。
さあ勝手に恒例化し始めている、月一名盤シリーズ(ほぼ自分の好きな分野のみ)。
4月という事で、『I'll Remember April』。邦題はそのまんまの『四月の思い出』。ジャズスタンダードの名曲です。様々なプレイヤーが吹き込んでいますが、今回はジャズピアノの巨匠『バド・パウエル』。
『バド・パウエルの芸術』
少し古い録音ですが(1947年、1953年)ジャズの生々しさが伝わる名盤です。現代のジャズピアノスタイルとは少し違うビ・バップと呼ばれるスタイルの頃。天才的なアドリブのみが全てを物語る時代、今に伝わるジャズの始まりであり、すでに完成を遂げています。
テクニックや演奏、表現、全てが天才的であり、芸術そのもの。
ジャズを知る上では必ず聴いておきたい名盤。わたくしも、この盤も含めバド・パウエルはこの上なく聴きました。
ただあまりお勧め出来ません。他の表現が味気なく感じるかも・・・。まるでバド・パウエルの演奏が、後のプレイヤーの足かせのように。。 m