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笑えて勉強になる本 [音楽に関する本]

「オーケストラ楽器別人間学」  著者:茂木大輔200807050911000.jpg

この本は、NHK交響楽団首席オーボエ奏者であり、

最近では「のだめカンタービレ」の音楽監修も務めた茂木大輔氏が

書かれた本。

内容は題名の通り、楽器別による人間学。

目次を紹介するなら「第一章・楽器選択運命論」「第二章・楽器別人格形成論」「第三章・楽隊社会応用編」「第四章・フィールドワーク楽隊編」で構成されている。

とても難しそうな印象を受けるが読んでいるとつい、「フフフ」と笑ってしまう本。

 

例えば、第一章はどんな人がどんな楽器を選ぶのかということで、

あるフルート奏者・・・北国出身、どことなくクリスタル  

あるクラリネット奏者・・・関西出身、パパはパイロット? 

といった感じで作者の想像により楽器を選ぶ過程が書かれている。

 

また第二章では、いかなる楽器がいかなる性格をつくるのかがやはり作者の想像のみで書かれている。

トロンボーンを選んだ人:あけっぴろげな酒豪、いつも上機嫌 

ヴィオラを選んだ人:しぶく、しぶとく、「待ち」に強い などなど。

 

本当に???とも思ったりするが、オーケストラでの役割に合った性格が表現されていて面白い。

それ以外にも、NHK交響楽団のメンバーにそれぞれの楽器の得意技、快感・不快感作曲家、相性の良い・悪い楽器などのアンケートも載っている。

楽しく楽器の知識がわかるので、ぜひ読んでみてはいかが?  M

 


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本の紹介 9 [音楽に関する本]

200802271347000.jpg   『海辺のカフカ』
村上春樹氏著書。
15歳の少年「僕」が誕生日に家を出て四国へ向かう。そこから「僕」の体験が始まり、闇の世界への入口へと進んでいく。
猫と会話ができるナカタさん・図書館にいる大島さんと佐伯さん・ナカタさんを助けるホシノ青年・よく喋るカーネルサンダース、沢山の個性的な登場人物がそれぞれに鍵を握って話しが展開する。
海外でも高い評価を受けている長編小説。

村上春樹氏の作品にはとても音楽についての話題が多いと感じる。
この作品はクラシックが多い。
登場人物が感じた音楽は著者の考えも含まれているだろうから、一つの意見として知るのにとても面白い。
シューベルトのソナタについて、ベートーヴェンの音楽について。
世界の有名なピアニストの名前も出てくる。
その音楽性などがストーリーに絡んでくるとさらに表情を増し、物語にのめりこんでいく。
音楽を知ることが読書も楽しくしてくれる作品だと思う。  M

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本の紹介 6 [音楽に関する本]

  『東京奇譚集』                                                 村上春樹氏著書。この方の作品はとても独特の世界がある。                                      だが、この本は比較的その世界が薄い。だからなのか理解しやすい。                                                           短編が5話あり、1話目が調律師の話。たまたま本屋で購入したら、調律師の話だった。                      内容は調律とはあまり関係ないように感じるが、色々なところで結びつく。そこはやはり村上ワールド。

彼はピアノの調律師をしている。                                                       住まいは東京の西、多摩川の近くにある。                                                   41歳でゲイである。自分が・・・・・と話は続く。                                             

本の題名に奇譚とつくだけあって、在りそうで無さそうで面白い。

話の中に、ゲイつながりでフランシス・プーランクのことが書かれている。                                  プーランクはフランスの作曲家。フランス6人組の一人で、オペラや協奏曲、室内楽曲などがある。                個人的に好きな曲は『主題と変奏』。                                             主題→ と11の変奏からなる曲。                                       変奏には曲ごとに題名があり、「のどかに」や「憂鬱に」「空想するように」などがある。                     この題名が見事に曲となって表現されているから素晴らしい。                                        とても面白いので、ぜひ聴いてみて欲しい。    M


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本の紹介 5 [音楽に関する本]

  『江戸でピアノを』

いつも思う事だが、バッハが作曲をしている時代は日本はどんなだったんだろう・・・。                                     ショパンがジョルジュ・サンドと恋愛中に日本はどのような政治がなされていたのだろう・・・。            音楽を解釈するに当たりその時代背景を知る事はとても大切。                                        それが分かっていてもなかなか勉強するのは・・・という人にお勧めの本。

江戸時代をベースにバロックからロマン派ぐらいまでが大まかに書かれているため、気を張らずに読める。                                                            また、学生の頃に勉強した「そんな法令あったなぁ!」という懐かしさも出てくる。                  音楽のネタとしても使える。                                                            江戸時代の徳川家将軍15人とヨーロッパの作曲家15人のエピソードが書かれているので気になるときに気になる人を読んでみるのもいいのでは。                                 またこの本、その作曲家にちなんだ曲のCDが付いている。とても親切な本。                       ちなみに5代将軍綱吉の頃がバッハぐらい。 

                                    

綱吉といえば「生類憐れみの令」が有名。                                          そしてその時代、松尾芭蕉が奥の細道の旅に出発。                                         バッハが宮廷オルガニストになる前年、富士山噴火。                                      

時代を知るって面白い。      M


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「ピアノ・サンド」 [音楽に関する本]

 本屋さんで見つけて、題名に惹かれてこの本を購入しました。

 平田俊子さんの「ピアノ・サンド」という小説です。この1冊の中に、2つのお話が入っており、その1つ目のお話が「ピアノ・サンド」というタイトルの物語です。

 内容は、主人公であるバツイチの女性が、ある日知り合いから「ピアノを預からないか・・・」と言われたのをきっかけに、100年前のアンティークピアノを預かることになる・・・というものです。

 ピアノをきっかけに、主人公は、ピアノを置くために今まで捨てられなかった、結婚していた時代の家具を処分したりと、いろいろな変化が彼女の周りで起きていきます。

 読むまでは、題名に惹かれただけで、実を言うと内容にはあまり期待はしていませんでしたが、読んでみると予想以上に面白かったです。

 主人公がだんだんとピアノに惹かれていく姿が、ほほえましくていいなあと思いました。

 さて、この作品に出てくるピアノですが、作品の中の説明によると、100年前のフランス製のアンティークピアノ・・・おそらく「ガボー」というメーカーのピアノのようです。色は茶色の艶消しで、燭台が付いているかわいらしいピアノ・・・とあります。作品の中にも書いてありますが、「ガボー」のピアノは、ルノアールの絵にも描かれているそうです。

そのルノアールの絵の写真があったので、載せてみました。K

 


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