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チューニングハンマーの あれこれ [調律]

 大きな声では言えませんが、某ネット通販大手のAmaz◯nを見てましたら、あるんですねぇ、
わたくし共 調律師の商売道具「チューニングハンマー」が・・・
 ハンマーどころか、「調律セット」なる形でミュートやら音叉まで入って何てお得感っ!
しかも価格も驚く程・・・って、まぁ ピアノユーザーご自身が自分で自分のピアノを調律っていうのも、お気持ちは分からなくも無いですが、ある程度の覚悟は必要です・・・。 

 さて、その調律の際に使いますチューニングハンマー、
20140503_164329.jpg 構造を簡単にご説明

先端は、弦をとめておりますチューニングピンに差し込むところ「チップ」。実はチューニングピンのサイズや形状はピアノによって違いがあります。よってこのチップも色々と種類があるのです。

次にチップを固定してます所「ヘッド」。ヘッドには角度が付いており、5度〜15度位で各自が選んで使ってます。

次に「シャフト」。写真では少し見にくいですが「首」のような所です。
ハンマーによっては伸縮可能な物もあり、シャフトがキリンの首のように伸びます。

最後に握って操作します木柄の部分「ハンドル」

と、まあこんな感じですが、調律師によってチューニングハンマーへのこだわりは本当にそれぞれあります。
例えば、ハンドルの木材の種類によって音色が変わったり、他にもチップの種類、加工の精度、その他あれやこれやで、調律のし易さであったり、ピンの回り具合(ピン味)の伝わり易さ などなど・・・

例えば、上の写真は私が使ってますハンマーのひとつですが、元々のオリジナルから、重さを変えたり ハンドルの太さや形状は自分好みに削ったり、ヘッドも使い易いものに替え、チップも より安定したものに替えてと、最終的には自分の使いやすいものになっています。

 

20140503_164221.jpg こんなのもありますよ。

ハンドルの木目が独特でしょ。
というより、独特な木材がありましたので、作ってみました。
実用のつもりでは あまりないですが、重さやバランス、ハンドル及びシャフト長さも考えて作ってあります。

写真では分かりにくいですが、長さが約23㎝ほどなのでかなり小振りです。

という感じで、今やAmaz◯nでも買えてしまうチューニングハンマーですが、実は当ブログでは書ききれない程 かな〜りディープな世界なんです。

それでは。m 

 

 

 

 

 

 


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