ピアノ確認「ヨシ!」 [修理・調整]
時期柄か、自動車学校の教習車や初心者マークの車を見かけるようになりました。
自動車免許を取り立ての頃はドキドキですからいつも緊張し運転しますが、慣れてきた頃には緊張感薄れてしまいポールや壁にぶつけてしまうものです。いつも緊張感をもってご安全に。
さて、ピアノ技術の世界でも思わぬアクシデントを防ぐ為に「確認作業」をしっかりと行う必要があります。
特に演奏会中に「音が出ない」なんて事は決して起きてなりません。
下の写真はグランドピアノの調整をしている所。
矢印の箇所である「スプリングの強さ」を調整する為に外しております。
このスプリングを作業後にしっかりと戻しておかないと演奏中に音が出なくなります。
「音が出にくい」とか言うレベルでなく確実に音が出ませんのでしっかりと確認します。
作業後に左右の真横から目視しスプリングが全て収まっているかを確認します。「ヨシ!」
自分自身が作業した場合はもちろんですが、調律のみ依頼され伺った際にも確認しておく必要があります。
それは別の方が調整した後に「確認不足で外れているまま」という可能性もあるからです。
真横から確認は当然ですが、さらに真上から確認する事でダブルチェックも有効です。
写真矢印は少し見にくいですがスプリングの先端がちょこんと見えますね。
「ヨシ!」
「ヨシ!」
さて、この他にもピアノには様々なパーツが存在し、あらゆる奏法に応えなければなりません。
それらが万全に動く様に調律師は常に確認作業に徹します。
他にもピアノ内部に工具を置き忘れたりしない様にするのも確認です。
「ヨシ!」
「ヨシ!」
私自身、技術系の学校でしたのでその時に学んだ「指差し呼称」が今でも生きております。
確認「ヨシ!」
文章:桃太郎